経堂、すずらん通りをちょっと入ったところに『李白』はありました。
商店街の喧噪をまったく感じさせない、ひっそりと佇む李白。
入口にはスリッパが置かれていて、「こんにちわ」と言うと店の奥から静かに「いらっしゃいませ」とご主人の低〜い声が。
私が入った時は誰一人お客がいなくて、ほんとうに入ってもいいのか少しビビりましたが
勇気を出して靴を脱ぎました。
窓側のテーブルに腰掛けて店を眺めたら、こだわりの品々がセンスよく置かれていて
天井は太くて立派な梁が屋根をささえていました。
窓の外は椿やもみじなどの色んな庭木が茂っていて、格子の窓辺には水引草がそよそよ風にゆれて、木漏れ日が入ってきていて素敵でした。
メニューは珈琲紅茶チーズケーキ、抹茶に煎茶など
今日私が頼んだのは煎茶と和菓子でした。
秋らしく黄色い葉っぱにのせられて出て来た和菓子は、粒あんと栗の茶巾絞りで
甘くなくって素朴な栗の味と小豆の味がとても感動でした。
静かに、とにかく静かにゆっくり時間の流れる場所でした。
コツコツ、コツコツって振り子時計の音だけ聞こえて来て、じっくりゆったり本を読む事が出来ました。
入口の白い暖簾からは、やわらかい秋の風が。
季節とともにあるお店だと思いました。