躙口(にじりぐち)とは
京都など旅行に行った時によく目に止まる、庭から茶室に入る小さな入口のことを言います。
私は、何のためにこんな小さくしてあるのかが不思議で仕方がありませんでした。
侘び茶道を大成させた千利休は、茶室という空間を
ただの部屋・・ではなく精神的な目的を表現したということを知りました。
躙口の持つ意味の一つに・・
誰もが頭を下げなければ入れない。一旦自分の立場を捨てて茶室の中では対等な人間関係を持つ (戦国の辛い世でさえも、茶室だけは平和な空間である)
どんなに地位のある人でも、無い人でも、身分を外に置く(刀を置く)
なんだか、上手に言えませんが・・
そんな感じで私は理解しています。
ただ、単に平等と言っても人には個性があって誤差があって当然。
ここで言う平等というのは、お互いに尊重し合ったり、譲り合ったり、敬ったりするって事なんじゃないのかな?と勝手に思っています。
茶室の外でもそうだといいんだけど。。
だから茶室は精神修行の場だと言われているんじゃないかと思います。
写真は、島根県松江市にある『明々庵 めいめいあん』という茶室です。
右側にかかっている棚みたいなの、これは“刀掛け”といって、
どんなに偉い武将でも、ここで刀を置いて茶室に入らなければいけなかったそうです。